東西配置はやっちゃダメ!

以前のブログで、一括入力方式パワコンで200%近いエクストリーム過積載をする場合、パネルを東と西に半分づつ振り分けるいわゆる「東西配置」をすることで、一日中ピークカットする凄い発電所ができるかも?って軽はずみに書いたのですが、過積載率200%で仰角15度でシミュレートした結果、単純な南配置と比較して東西配置の発電量はかなり落ちることがわかりました。

 

まずは夏至の場合から。

夏至

この図は、仰角15度の架台を使って、100kwのパネルを半分づつ東西配置にした場合(東向き50kw、西向き50kw)と、全て南向きに配置した場合(南向き100kw)の東京における発電量シミュレーションです。

(発電量の値は某サイトより拝借^^;)

点線はそれぞれ東50kw、南50kw、西50kwの発電量

実線青が、東50kwと西50kwの合計

実践赤が南50kwを2倍した発電量です。

50kwでピークカットされるとすると、夏至の場合は朝夕の発電量で東西配置が若干有利なのがわかります。

 

さて、次は春分と秋分の場合です。

春秋分

 

もうすでに東西配置のメリットはありません。南配置のほうが朝夕の発電量も多く、ピークカット時間も長くなります。

 

さて問題の冬至です。

 

冬至

こうなると目も当てられません。東西配置の冬場の発電量は悲惨です。南向きがピークカットしてるのに対し、東西配置は38kwそこそこです。朝夕も全然ダメでいいとこなしです。

しかも、このシミュレーションは東と西の発電量を単純に加えただけ。つまり、あくまでも一括入力パワコンを使って各ストリングを東西に均等に振り分けた場合、あるはTigoで最適化を図った理想的な場合です。普通ならストリング同士が足を引っ張り合うので、東西配置の発電量はさらに落ちます。なお、仰角を減らせば減らすほど改善されて0度にするとベストですが、すでに東西配置ではないですよね。。。^^;

当然、東西配置で200%以上の過積載をすれば改善されますが、それで南配置にすればさらに発電量は増えます。

以上の結果から、東西配置のメリットはおそらく無いと思われます。土地が狭い場合は確かに設置できるパネル枚数は増えますが、パネル枚数増やしても発電量が落ちれば本末転倒です。世界的に見ても東西配置がほとんど無いのは理由があるのですね。^^;

 

と、ここまで書いて気付きましたが、東西配置100kwと東100kwとは同じ発電量になりますね。東と西ってほぼ対象で、コレを加えただけですからね。つまり南100kwに勝てるわけが無い・・・。

 

 

「東西配置はやっちゃダメ!」への15件のフィードバック

  1. 確かに、東西配置をする人はいないのでそりゃそうだとは思います。いいシュミレーションありがとうございます。

    1. 一枚岩さん

      私のブログ見て何人かの方が東西設置を検討されてるようでしたので、あわてて書きました。心情的には追尾式みたいで理想的な気がしたのですが、いくらか積載しても夏至以外はダメみたいです。^^;

  2. 東西配置してまよ~。
    KWhではなく、KWのシミュはすべてじゃないですよ~。
    しかも東西配置の場合の角度は11度程度がベスト(雨洗効果込)
    でさらに南に2度以上の勾配が必要です。(2方向での傾きはほぼシミュ不可能ですが。)
    世界的にないわけじゃなくシュレッターさんのビル屋上用架台にはありますよ~
    http://www.schletter.jp/files/addons/docman/solarmontage/prospekte/Alugrid_brochure_V10_I400226JP.pdf

    1. 匿名希望さん

      コメントありがとうございます。ちなみに、発電量シミュレーションの縦軸はKWhです。2軸方向傾斜のシミュレーションも計算が面倒ですが可能です。例えば東西配置仰角10度で南10度勾配つければ南東、南西配置の仰角約14度と等価になります。過積載していない東西配置の発電所は3割くらい発電量が落ちるとの話を聞いたことがありますが、仰角を抑えて南傾斜つければ(南東南西配置なら)かなり良い結果になるかもしれませんね。

  3. 東西配置は、波板のように設置するんですね。私の東西配置のイメージは、東150枚、南150枚、西150枚でした。配線の取り回しを考えると、波板構成の方がよさそうですね。
    今日は350坪南向き斜面の土地を見てきました。この土地であれば、SMAで200%の過積載ができそうなんですが、1つ懸念があります。土地のすぐ横に電柱はあるものの、高圧電線はなく、低圧電線しかない細い電柱でした。
    SMAの単相であれば、このような低圧電線しかない電柱でも売電ができるのか、ご存じの方がおられましたら、教えていただきたいです。

    1. ライパチさん

      東西配置は影よけの必要が無いので、土地面積あたりのパネル詰め込み率は1面設置と同じで、しかも風による浮力が発生しないのが利点ですね。低圧電線での売電は家庭の余剰と同じで可能だとは思いますが、規模が大きいと電圧抑制かかりまくるような気がします。

  4. こんばんは。
    東西配置は、限られた土地にとにかくたくさんパネルを配置したいときの苦肉の策かと思っています。
    で、今回比較している南100kwと東西100kwの勝敗はあやぱぱさんが書かれている通り、明らかな差が出るかと思います。
    が、南向きで50kwしか置けない土地があった場合、東西配置だったら100kw置け、その場合どちらが良いか?
    って話になると思います。
    そう考えると、東西配置もありなのかな~なんて思いますがどうなんですかね~。
    もちろん同じ費用ではできないので、費用対効果ってのがからんでくると思いますが。
    ま、南向き1面で100kwと言うのが究極であるかとは思いますが、これはどこかで飛ばされたように結構リスクがありそうですからね(^^ヾ

    1. ばっしーさん

      確かに東西100kwと南50kwでは東西配置の圧勝です!でも、仰角10度程度で敷き詰める通常の南配置(縦3段とか4段)と比較して、東西配置の詰め込みUP率は南向き長方形の理想的な土地でも3割程度です。これが南東向きの土地の場合は東西配置は無駄なスペースが多くなって、土地なり配置と比較すると詰め込み率落ちたりします。で、頑張って3割詰め込んでも、発電効率が2~3割落ちてしまうとパネル代が高いだけで同じ発電量になってしまうリスクがあります。

      1. おはよーございます。
        東西配置は、パネル3割増くらいしかできないんですね!
        それだと、業者が儲かるだけですね(^^;
        それにしても、あやぱぱさんは研究熱心ですね。ホント、感心します!!

        1. ばっしーさん

          いえいえ、自分は大雑把な性格なので研究熱心ってことは無いのですが、この世界は追求するとなかなか謎が多くて楽しいですね。
          でも、自分のいい加減な発言のせいで損失が出ては大変なので、追求するのもドキドキです・・・^^;

  5. 当ブログでも少しネタにしましたが、「南10度・普通に間隔をとった80kWくらい」と、同じ敷地に「東西背中わせエクストリーム詰め込み10度・105kWくらい」を(現状のコストをもとに)比較すると、「利回りではなく収入最大化を優先」という方には、「東西背中わせエクストリーム詰め込み10度・105kWくらい」も検討には値するのでは、という結果になりました。(発電量は増えますがパネルあたりの発電量は下がっていて利回りも下がりますが、許容できる方もいるのではというイメージです。)

    METPV-11のデータと、このような接続には理想的に対応できると思われる某社の単相パワコンを前提に試算しました。

    80kWが「普通に」と思えてくるような感覚麻痺気味ですが、取り急ぎ、お知らせでした。データの整理とかグラフを作ったらまたネタにしたいと思います。

    1. りょん様

      いくらでも土地のある人はともかく、利回りよりも最大収入の方が重要な方は多いと思います。
      南向き長方形の土地で仰角10度ならパネル2.5割くらい増やせてロスは1割程度なので・・・
      確かにアリかもしれませんね!!^^

  6. 前から気になっていたのですが、忙しくて初コメになります。
    いつもすごく勉強されていて私も勉強させて頂いています。

    ネタばれになってしまうのであまり言いたくない部分もあるのですがいつものお礼を込めて申しますと
    「東西配置はやっても良いですw」

    今回の前提(公理)が過積載200%を基準として計算されているので結論は当然アウトになりますが他の方も言われている通りニーズは多様ですので一概にやってダメとは言えないと思います。

    ①ここは他の方と若干かぶりますが、東西配置にした場合パネル配置に影よけの必要がないので敷設率があがります。

    東西配置にすると総発電量は約15%低下します。

    しかし敷設率は30%増加します。敷設率=発電量ではないですが細かく計算するとややこしいので敷設率≒発電量とします。

    30%増加した分も東西配置なので30%の15%低下しますので
    30%-4.5%=25.5%発電量が増加します。

    ですのでいって帰って25.5%-15%=10.5%ですので同一敷地面積の場合は10.5%も多く発電します。

    パネルコストも30%増加しますが十分回収かのうな数値です。

    ②乱反射が考慮されていない。
    太陽光発電パネル鏡面作用がありますので東西配置のように向かい合わせに設置しますと光が乱反射してシミュレーションの数値に比べて結構よく発電します。
    私の記憶が正しければメーカーの研修で7%くらいUPしていると聞いたことがあります。

    ③低照度特性が考慮されていない。
    今回は一般的な仮定をもとにされていると思いますので仕方ないのですが、実際設置をする場合はパネルの選定をすると思いますので、RECやSFパネルを使用すればもう少し良いデータが出ると思います。(過積載200%基準での絶対値はあまり変わらないかもしれまぜんが)

    ですのでまんざら東西配置をしてはいけない訳ではないと思います。
    東西配置エクストリームするときはメンテスペースがなくなりますので、メンテナンスボードを用意するのと少し高めに設置するとパネルの裏を移動しやすくなりますよ。

    1. 発電ムラさん

      コメントありがとうございます!確かに「やっちゃダメ」は言い過ぎな気がしますね。(^^;;
      確かに土地が狭く、かつ南北に長い長方形な土地とかなら十分にありだと思いますしケースバイケースですね。あと暴風に強いメリットもあります。それを踏まえ、少しコメントさせて下さい。とりあえず過積載率は考慮しません。

      ①については、おそらく20度架台との比較になると思いますが、施設率30%アップは少し多い気がします。例えば、横向き4段架台で角度10度の3アレイでアレイ影避け/アレイ高さ比が1.8倍の場合、施設率は80%になります。一方、東西配置が15%ダウンだとすると、施設率85%相当ですので、施設率としては5%ほどのメリットになります。パネル枚数20%アップに対して発電量5%アップだと、やや厳しいと思います。

      ②については期待したいところですね。7%アップのデータを見てみたいです。数字だけ一人歩きは怖いですが、本当に7%なら凄いですね。

      ③については、特に東西配置限定の効果ではないので、ここでは語る必要ないかと思います。ただ、低照度において、パネルの差が本当にあるのかは懐疑的です。もし、きっちりとした実験結果がありましたら是非紹介して下さい。私の把握してるデータだと、CISは高温には強いですが低照度に強い印象は特にありません。同じ条件で比較したわけでは無いのであくまでも印象ですが。

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